全国認定こども園研修研究機構が提供する自己評価研修会は、自己評価(保育者・設置者)を各園内でおこなうためのリーダーとしてのコーディネーターを養成する、人気の研修会です。
保育の質とは?
保育関係者や研究者から「幼児教育・保育の質の向上」という言葉をよく聞きます。
いつも私たちは子どもたちに提供する、幼児教育・保育の質を豊かに、さらには質の高い保育にしたいと考えているのですが、どのようにしたら、『質の高い保育』が見えてくるのでしょう。
「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」の総則にも「環境による保育」をうたわれ、「環境」という観点が重要とされていることを考えると、人的環境である保育者の人間性を含めた保育観が、「保育の質」に大きくかかわってくるのではないでしょうか。
そのようなことから、全国認定こども園研修研究機構では、まず自己評価(保育者・設置者)を各園内でおこなうためのリーダーとしてのコーディネーターを養成する研修会を提供しています。
1.評価の目的
受講者が、日本の教育・保育の柱となる「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」を理解し、実践に繋げることで、子どもにとっての最善の利益を目指すことを目的とします。
また、園の自己評価総括表を自動作成できるシステムにより、自治体の監査にも対応しています。(※自治体に確認が必要です。モニター園では認められた例もあります。)
1)「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」を理解し、子どもの最善の利益のために評価を行います。
2)現在行っている教育・保育・子育ての支援等を様々な観点から見直す手段とします。
3)次の手立てを考えて、実行することに繋げていくものとなります。
4)評価項目の一つ一つの意味を問い直すことによって、更なる教育・保育・子育て支援等の質の向上に繋げます。
5)教育・保育・子育ての支援の質の向上のための第三者評価としても活用できるように評価方法の質の改善を図っていきます。
◆ 受講対象者
・認定こども園を運営している園⻑・副園⻑ ( 教頭 )
・認定こども園に移⾏しようとしている園⻑・副園⻑ ( 教頭 )
・これから園⻑・副園⻑(教頭)になろうとする主幹及び副主幹保育教諭(主任及び副主任保育⼠、主幹及び副主幹幼稚園教諭等を含む)
・ステップⅡは前年度までにステップⅠを修了している⽅が受講対象者となります。
・ステップⅢは前年度までにステップⅡを修了している⽅が受講対象者となります。
◆ 受講概要
受講方式:オンデマンド型動画配信研修
受講内容:1年目に自己評価研修会Ⅰを受講し、2年目に自己評価研修会Ⅱを受講*
受講時間:合計8時間(各プログラム50~90分)**
講座構成:Ⅰは9個のプログラムで構成**
修了証・認定証の発行:全てのプログラムを受講し、レポートを期限までに提出された受講者または園に対し発行***
*自己評価研修会Ⅱは、前年までに自己評価研修会Ⅰを修了していることが受講条件となります。
**Ⅱについては詳細確定し次第ご案内します。
***提出内容によっては発行を認められない場合があります。
◆ 受講料
会 員:10,300 円 / ⼀ 般:15,300 円
※ 受講料は予告なく変更になる場合があります。
※ お申し込みは個人でも団体でも可能です。
※ 全国認定こども園協会の会員様は団体会員のため会員料⾦でご受講いただけます。
全国認定こども園協会の会員登録はこちらからしていただけます。
2.研修会全体の流れ
本研修会は、2 カ年計画です。1 年目は、研修会Ⅰ〔基礎講座〕として、こども家庭庁より「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」の意義の説明があり、その後第 2 章から第 4 章を中心とした評価項目の一つ一つの意味を問い直していきます。その研修会Ⅰ受講後に各園で自己評価を実践し、園内研修で話し合いを深めていきます。
2年目に研修会Ⅱを開催し、園内での自己評価の実践を振り返り、フォローアップとして検証していきます。更に世界で取り組まれている評価を研究している方の講義を受けるなど、保育者及び園が更なる教育・保育・子育ての支援等の質の向上をめざしていきます。
1年目 自己評価研修会Ⅰ〔基礎講座〕
(1)こども家庭庁より要領の意義の説明
(2)自己評価のねらいと進め方
(3)要領の分析と自己評価実践(園の自己評価総括表自動作成)
(4)さあ自己評価をはじめよう
2年目 自己評価研修会Ⅱ〔発展講座〕
(1)自己評価の振り返り・実践事例検証
(2)日本の中における、より質の高い評価を学ぶ講座
(3)自己評価を生かした施設関係者評価・公開保育の実践方法
>>自己評価研修会Ⅱの詳細はこちら【準備中】
✎2022年度自己評価研修会Ⅰの詳細一覧PDFはこちら
✎2023年度自己評価研修会Ⅰの詳細一覧PDFはこちら
◆「質の向上」への思い
幼保連携型認定こども園教育・保育要領が描いている教育・保育の内容は、子どもの主体的な学びを支える環境を構成する保育教諭の働きと、この時代社会の中で保護者が担う子育てへの多様な支援ということができます。
一方、「幼児教育・保育の質の向上」が新制度においても大切な課題として認識される中で、「職員の資質向上」の章立てがあるのは、保育所保育指針のみで、幼稚園教育要領と幼保連携型認定こども園教育・保育要領にはありません。それは、「要領」とは別に「学校」には法律として資質向上が規定されているからだと言われます。教育・保育の内容とは別建てで規定するほど、「質の向上」は重要なことだということです。(保育所にはその法律が適用されないので、「指針」の中で謳われることとなっています。)
認定こども園では職員の質の向上を含めて、「幼児教育・保育の質の向上」をどのように考え、高めていくのでしょう。もとより、「質」とは何を指していて、「向上」するとはどのような意味合いをもっているのでしょう。
「遊びの中での子どもの主体的な学び」や、「環境による保育」は、これまでの要領・指針でもずっと謳われてきた内容ですが、繰り返し強調されなければならない理由として、そこから逸脱した教育・保育がまかり通り、大人の側の理屈や都合で保育がなされる、つまりは本来の質への希求が見えない場合があるからとも言えます。
「幼児教育・保育の質」を具体的に支える、園組織の在り方や保育者営みを、たゆまず新たに問いつつ取り組まれる日常的な検証こそが、教育・保育の質を高め深める実践となることを踏まえ、「自己評価研修会」を提供していきます。全国各地に自己評価による教育・保育の質の向上を求める園が息づくことを願っています。
主催:公益社団法⼈ 全国認定こども園研究研究機構
共催:特定⾮営利活動法⼈ 全国認定こども園協会
後援:こども家庭庁(申請中)